掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)って?
手のひらや足の裏が赤くなり、粟つぶぐらいの白いぶつぶつができてなかなか治らない。爪もなんだか変形してきた。このような症状でお困りの方、いらっしゃいますか?
これは掌蹠膿疱症という疾患がうたがわれます。これは手のひらや足の裏に紅斑と粟粒大の無菌性膿疱(菌のいない膿のふくろ)が多発する、原因不明の疾患です。
この疾患の発生と関係するものとして
病巣感染アレルギー説 | 扁桃炎、慢性胆のう炎、腎盂腎炎、歯槽膿漏などの病巣感染アレルギー。 |
金属アレルギー説 | 歯科金属(歯のつめもの)によるアレルギー。 |
その他 | 喫煙や高温多湿(特に夏)も増悪因子。 |
治療はまず、感染病巣がないかどうか調べながらすすめます。検査としては、採血、検尿、腹部エコーなどを行います。金属アレルギーが疑われるときにはパッチテストをします。
- ステロイド軟こう、保湿剤も併用します。ビタミンDの外用薬も使用します。
- 抗アレルギー剤や消炎剤、抗生物質の内服が有効なこともあります。
- 特殊な消炎剤や免疫抑制剤を使用することもあります。
- PUVA(紫外線)療法を併用する場合もあります。
慢性の疾患でなかなか治りにくいですが、検査をすすめながら治療していきましょう。こまめに保湿剤を使ったり、タバコをひかえるといった努力も必要です。
時には憂うつになることもあるかもしれませんが、自然に治ることもあります。他人にうつる病気ではないので深刻にならないで治療を続けましょう。