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ヘルペスって?(単純ヘルペスと帯状疱疹)

 ヘルペスといっても大きく分けて2種類あります。単純ヘルペスウイルスによって発症する口唇ヘルペスおよび性器ヘルペスと水痘帯状疱疹ウイルスによって発症する帯状疱疹です。再発するかどうかや重症度、後遺症などの点でまったく異なる病気です。ここではそれぞれについて説明しましょう。

単純ヘルペス

口唇ヘルペス

単純ヘルペスウイルスにより発症します。風邪で体調をくずしたり、夏バテ、残業続きのときや長期の旅行の後などに唇の周りや口の中に水ぶくれができます。最初はしびれ感やピリピリした感じがありその後水ぶくれができ疼痛を生じます。昔から熱の花と呼ばれるもので、たいてい2週間ぐらいで治癒しますが体調により長引くことがあります。また、いったん治っても再発することがあります。

性器ヘルペス

単純ヘルペスウイルスにより発症します。性器や陰部の皮膚に赤い発疹や水ぶくれができ、その後ただれとなり疼痛を生じます。初感染の時には感染後7~10日で症状が出現し、リンパ節の腫脹を伴うこともあります。これも体調により再発することがあります。水ぶくれのあるときはパートナーにうつしてしまうことがありますので注意しましょう。

 どちらの疾患も抗ウイルス剤の飲み薬と塗り薬で治療します。単純ヘルペスが出るときは体調不良のシグナルです。むりせず体を休めるようにし、早いうちに治療を始めるようにしましょう。

帯状疱疹ヘルペス

 帯状疱疹は子供のときに罹った水ぼうそうのウイルスすなわち水痘帯状疱疹ウイルスにより発症します。神経細胞に潜んでいたウイルスが体力や免疫力が落ちたときに神経の走行分布に沿って帯状に水ぶくれを形成します。通常は体の左右どちらか片方でおなかや背中、腰、四肢、顔面頭部などに出ます。最初はしびれ感やちくちくした痛みから始まりその後、激しい疼痛を生じます。治療は抗ウイルス剤の飲み薬、神経を保護するビタミン剤、痛み止めと水ぶくれの保護のための塗り薬などを使用します。当然、無理をせず体を休めることが必要です。体力、年齢にもよりますが2~3週間で治癒します。治療が不十分であったり、体力が落ちているときには遷延化し、皮膚表面が治っても痛みだけが残ることがあり「帯状疱疹後神経痛」となることがあります。かなり長期間、神経痛に悩まされることになりますので注意が必要です。

 帯状疱疹は一生のうちに一度かかったら、再発することはほとんどありません。しかし口唇ヘルペス、性器ヘルペスは再発することが特徴でもあり厄介な点です。再発したなとわかったら早めに抗ウイルス剤を服用したほうが良いでしょう。結果的に早く治癒し痛みに悩まされる期間が短縮されます。

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